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基本前置詞・副詞の感覚

基本前置詞・副詞の感覚


基本前置詞・副詞の感覚

英語を習っていますと、前置詞・副詞の使い方に迷う時があります。
日本語の「てにをは」のようなもので、なかなか一筋縄ではいきません。

しかし、前置詞にはそれぞれが固有に持っている基本的が意味があります。
この基本的な部分をマスターしておけば、とんでもなく間違った前置詞・副詞を使ってしまうようなことはもうありません。

前置詞とは

たくさんある前置詞に圧倒されてしまいますが、すべてに共通することは『前置詞のつぎは名詞が来る』ということ
前置詞とは文字通り、前に置く詞(ことば)です。

そして、その名詞が文の中でどんな働きをしているのか、名詞が動詞やその他の語とどのようにつながっているのかを示す働きをします。
名詞の働きをする語句とは、具体的には名詞、代名詞、動名詞、名詞節です

どの前置詞も、場所とか方向とかいう具体性を、先ず持っている筈である。
日本語の「てにをは」は、前後の語をつないで初めて意味を持たせる記号でしかなく、「てにをは」自身には、何の意味も持っていません。

それに比べて前置詞は、それ自体に明確な意味を持っていて、単なる記号にすぎない「てにをは」と違い前置詞には、それ自身に意味を持って、具体的に何かを表現しようとしている英単語です。
どの前置詞も、場所とか方向とかいう具体性を、先ず持っています。

辞書で調べると覚えきれない程の意味が出てきますが、結局はそのコアないイメージから派生した比喩に過ぎません。
on を例として、説明を加えてみよう。

on とは、「何かに強く接触している。」という感覚的なイメージだけを先ず覚えて頂ければOKです。
意味が幾つあろうと関係が無く、すべてがこのイメージを基盤にした比喩に過ぎないのです。

※前置詞はその名のとおり、「名詞の前において使い、名詞と組み合わさることで副詞句または形容詞句を作る」という働きを持ちます。
そして前置詞と組み合わさるとき、名詞は「目的格」となるのですが、そのときの名詞を「前置詞の目的語」と呼びます。

副詞とは

副詞は主に動詞を修飾し、形容詞・他の副詞も修飾します。

おおまかに言って、
動作・作用の状態を詳しく表わす状態副詞(すでに・ゆっくり・いらいら・うっかり)
物事の性質や状態などの程度を表わす程度副詞(もっと・非常に・すこし・およそ・かなり)

下に受ける文節に特別な決まりがある陳述副詞(とうてい・なぜ・まるで・いかにも)
などがあります。

up、down、in、on など、前置詞の中には同時に副詞の働きをする語があります。
同じ語が前置詞にも副詞にもなるなんてややこしそうですが、実はその見分け方は簡単です。

前置詞は後ろに目的語をとります。
一方、副詞は目的語をとりません。

①He is in the room.
②He is in now.
①では、the room がin の目的語になっているので、このin は前置詞です。
②でも、in の後にnow という語がきていますが、意味を考えると、now はin の目的語ではありませんね。したがって、このin は副詞です。

前置詞と副詞の基本的な違い

前置詞は、名詞や代名詞の前に置かれ、それらが文中で他の語とどのように関係しているかを示します。
これにより、位置時間方向などの関係が明確になります。

副詞は、動詞や形容詞、他の副詞を修飾し、動作や状態に関する追加の情報を提供します。
位置や時間、方向に加え、動作の「どのように?」に焦点を当てるのが副詞です。

前置詞の例

in
The ball is in the box.---ボールは箱の中にある。
on
The book is on the table.---本はテーブルの上にある。
under
The cat is under the chair.---猫は椅子の下にいる。
between
The store is between the two buildings.---その店は二つの建物の間にある。

前置詞は、物や人の物理的な位置、時間の流れ、または方向性を示します。

副詞の例

soon
I will call you soon.---すぐに電話します。
always
She always smiles.---彼女はいつも笑顔です。
never
He never skips breakfast.---彼は朝食を決して抜かない。
often
We often go to the movies.---私たちはよく映画に行きます。
away
He ran away quickly.---彼はすぐに逃げた。

副詞は、どのように動作が行われたのか、その「質」や「方法」を説明します。

前置詞と副詞の違いを理解する

下記の単語は、前置詞としても副詞としても使われます。
このような単語の使い方を区別するためには、文脈が重要です。

up
前置詞: He climbed up the ladder. ---彼は梯子を上った
副詞: The price went up. ---価格が上がった

down
前置詞: She walked down the hill. ---彼女は丘を下った
副詞: The tree fell down. ---木が倒れた

in
前置詞: The cat is in the box. ---猫は箱の中にいる
副詞: Come in! ---入って!

out
前置詞: He went out the door. ---彼はドアから外に出た
副詞: The lights went out. ---明かりが消えた

over
前置詞: The plane flew over the city. ---飛行機が街の上を飛んだ
副詞: Come over to my place. ---私の家に来て

under
前置詞: The dog is under the table. ---犬はテーブルの下にいる
副詞: The ship went under. ---船が沈んだ

on
前置詞: The book is on the table. ---本はテーブルの上にある
副詞: Please carry on. ---続けてください

off
前置詞: He jumped off the wall. ---彼は壁から飛び降りた
副詞: The alarm went off. ---アラームが鳴った

before
前置詞: She arrived before me. ---彼女は私の前に到着した
副詞: I’ve seen her before. ---彼女に以前会ったことがある

behind
前置詞: The car is behind the house. ---車は家の後ろにある
副詞: Don’t fall behind! ---遅れないで!

前置詞として使われる場合には名詞や代名詞と連動して位置や関係を示しますが、副詞として使われる場合には、動作や行動の様子や方向を強調します。

日常的な使い分けの例

日常生活での使い方を通して理解しましょう。(^^♪
例えば、以下のような具体例だと分かり易いです。

前置詞: "She is at the office."(彼女はオフィスにいる)
副詞: "She went out of the office."(彼女はオフィスを出た)

こうしたシンプルな日常会話の例を記憶する事で、前置詞と副詞の感覚的な違いを自然に身につけることができます。

動詞によっては、特定の前置詞や副詞がセットで使われることがあり、それらを覚えることで、言葉の感覚がさらに掴みやすくなります。
例えば、「look at」(~を見る)は前置詞「at」との組み合わせで意味が決まりますが、「look up」(調べる)は副詞「up」がつくことで異なる意味を持ちます。

前置詞と副詞の感覚的な理解

前置詞と副詞は、視覚的なイメージで捉えると感覚的に理解しやすくなります。

前置詞は、物や人の関係性や空間的な位置を明確にします。

例えば、「彼女は駅にいる」(She is at the station)では「at」が具体的な位置を示しています。

一方、副詞は動作の方向や様子を強調し、「彼は素早く走った」(He ran quickly)では「quickly」が動作の性質を示しています。

よく使われる前置詞と副詞

前置詞と副詞は、日常的に非常に頻繁に使われます。いくつかの主要なものを以下に示します:

場所・位置を示す前置詞
at, in, on, above, below, under, underneath, beside, behind, between, among, near, over, across, along, beneath, beyond, toward, inside, outside
例: The book is on the table. (本はテーブルの上にある)

方向を示す前置詞
to, toward, into, up, down, along, over, across, out of, off, away from
例: She walked to the park.  (彼女は公園へ歩いた)

時間を示す前置詞
at, on, in, during, before, after, until, till
例: We will meet at 3 o'clock. (3時に会いましょう)

目的・理由を示す前置詞
for, with, by, because of, due to, as, about
例: He went to the store for milk. (彼は牛乳を買いに店へ行った)

状態・関係を示す前置詞
of, with, by, from, about, without, within, among
例: The house is made of wood. (家は木でできている)

頻度を示す副詞
often, sometimes, rarely, seldom, always, never, frequently
例: I often go to the gym. (私はよくジムに行く)

時間や順序を示す副詞
quickly, slowly, ahead, forward, back, already, soon, later, before, after
例: They arrived quickly. (彼らはすぐに到着した)

場所を示す副詞
up, down, away, back, forward, ahead, here, there, somewhere, nowhere
例: She went away. (「彼女は去った」)

程度を示す副詞
very, almost, hardly, scarcely, enough, too, quite, a little, quickly
例: He is very tired. (彼はとても疲れている)

肯定・否定や態度を示す副詞
actually, fortunately, unfortunately, surely, certainly, probably
例: Actually, I wouldn’t say I like it. (実際のところ、好きではない)

副詞と前置詞のポイント

前置詞と副詞は、使う場面によって非常に重要な役割を果たします。

前置詞は物や人の位置、時間、または関係を示し、副詞は動作や状態を修飾します。

日常生活に関連した例を多用し、イメージを持って学ぶことで、自然に使い分けを理解できるようになります。

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