基本動詞/get
getと聞くと日本人は「ゲットした」から~を得たと考えますが、getの基本的な意味は、「AがBの状態になる」 です。その根底には力強さを秘めています。何かに変化を与えて努力して何かを獲得するイメージです。
基本動詞・getの用法
getはAがBの状態になるから発展して、その影響を物や状態に対して使っていきます。
物ですと、何かを自分の物にしていき獲得するから~を獲得する。~を所有する。
自分をどこかに移動させるから~に到達する。~に乗る。
誰かに作用して~をさせる。
状態ですと、何かに作用を与えて~の状態になる。
などとなります。
それぞれの使用例をいくつか上げて見ます。
I got the money.
・お金を手に入れた。
I have some money.
・お金を持っている。
getはどうにかして手に入れた感覚がありますが、haveは単に持っている状況を説明しているに過ぎません。
haveの状況にする事がgetの役目です。
I still don't get it.
・まだ理解していません。
まだ理解するまでそのことを獲得していない感覚です。
よく英語番組などで、Got it?などと言いますが、これもこの感覚から「理解できた?」となります。
I will get there at six.
・6時にそこに着きます。
6時に自分をそこに移動させるのです。
移動するために自分を乗り物に乗せる事から
I got on the train at seven.
・7時に電車に乗りました。
I got off a taxi at the station.
・駅でタクシーを降りました。 乗る・降りるの動作でgetを使用する場合には、into,in,on(乗る)off,out of(降りる)などと一緒に使います。
I got sick.
・病気になった。
You will get better soon.
・すぐによくなるよ。
どちらもその状態になる過程を表現しています。
I was sick.
・病気だった。
この場合には過去に病気だった状態を単に表現しているに過ぎません。
Let's get going.
Let's get started.
・さあはじめよう。 どちらも、going(動いている)started(始まった)状態にすることから、「さあはじめよう」の意味を持ってきます。
Get down.
Get up.
どちらもdown(伏せる)up(起き上がる)状態に動作をしろとうい意味から
・伏せろ。
・起きろ。
と簡単に理解できます。
I will get her happy.
・彼女を幸せにさせます。
He got her angry.
・彼は彼女を怒らせた。
誰かを何か状態にさせる感覚です。
I got the baby to sleep.
・あかちゃんを寝かしつけた。
I got him to go there.
・彼をそこに行かせた。
getを使った使役表現(~させる)で後に動詞を使う場合は注意が必要です。
get+不定詞になりますので慣れてください。
よく使う使役表現に
I had my hair cut.
・髪の毛を切った
がありますが、getとhaveの違いは、haveは動詞に努力して~させるイメージを持っていないことから通常当たり前に行われる事に使い。一方getは相手に多少の努力が必要な時に使用されます。
I had the baby sleep.では努力して寝かしつけた感覚が伝わりません。
よく髪の毛を切ったを、I cut my hair.などと言ってしまう人がいますが、これは自分で髪の毛を切ったことになりますのでお間違いなく。