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基本前置詞・副詞の感覚/about&around

about&around

前置詞/副詞「about」と「around」のイメージ

about」と「around」は前置詞および副詞として使われ、それぞれに異なるニュアンスや使い方があります。

「about」は漠然とした範囲関連性を示し、「around」は周囲を巡る動き回転を表します。これらの違いを理解し、文脈に応じて使い分けることが重要です。

前置詞「about」の基本イメージ

前置詞「about」は、物事に関する、またはある場所の大まかな範囲を示します。

具体的な場所や距離を特定せず、漠然とした位置や関連を表す場合に使われます。

以下に具体例を示し、それぞれのニュアンスを解説します。

The meeting is about the new project.
---会議は新しいプロジェクトに関するものです。
♠「about」は「新しいプロジェクトに関連する」という意味で、会議のテーマや内容を指しています。

There’s something interesting about this book.
---この本には何か面白いところがあります。
♠「about」は「この本に関する何か」という意味で、漠然とした特性や内容について述べています。

I heard a lot about the new restaurant.
---私はその新しいレストランについてたくさん聞きました。
♠「about」は「新しいレストランに関して」という意味で、その対象に対する噂や話題を表しています。

前置詞「around」の基本イメージ

前置詞「around」は、物や場所の周囲回りを表し、何かを中心に巡る動きや位置を示します。
以下の例文で、具体的な使い方を説明します。

He walked around the building.
---彼は建物の周りを歩きました。
♠「around」は「建物の周りを回る」という意味で、特定の場所を中心にした動作を示しています。

There’s a fence around the playground.
---遊び場の周りにフェンスがあります。
♠「around」は「遊び場の周囲を囲むフェンス」を示し、物理的な位置関係を強調しています。

The Earth revolves around the Sun.
---地球は太陽の周りを回っています。
♠「around」は「太陽の周りを回る」という動きを具体的に示しています。

副詞「about」の基本イメージ

副詞「about」は、動作が漠然とした範囲場所で行われていることを示します。
具体的な位置や動きが曖昧な場合に使われます。

She was walking about in the garden.
---彼女は庭の中を歩き回っていました。
♠「about」は「庭のあちこちを歩く」という意味で、特定のルートを持たない動きを示しています。

Papers were scattered about on the desk.
---机の上に紙があちこち散らばっていました。
♠「about」は「机のあちこちに散らばっている状態」を示し、広がりを持った分布を表現しています。

He is sitting about the house.
---彼は家の中をうろうろしています。
♠「about」は「家の中のあちこちをうろうろしている」という意味で、特定の場所を特定せずに動き回る様子を示しています。

副詞「around」の基本イメージ

副詞「around」は、動作や状態が周囲を巡ることや、ある範囲内で動いていることを示します。

動きが具体的で、何かの周りを回っているイメージが強いです。

She looked around nervously.
---彼女は緊張しながら周りを見渡しました。
♠「around」は「周囲を見回す」という意味で、全体的に見渡す動作を強調しています。

The children ran around the playground.
---子供たちは遊び場の周りを走り回っていました。
♠「around」は「遊び場の周りを回る」という意味で、特定の範囲内での動きを示しています。

He moved the furniture around.
---彼は家具をあちこち移動させました。
♠「around」は「家具を部屋のあちこちに動かす」という具体的な動作を表しています。

前置詞「about」と「around」:位置や場所の表現

「about」は位置や場所が漠然とした範囲近辺を示す場合に使われます。特定の場所を明確に示さず、広範囲にわたる場合に便利です。

「around」は、物や場所の周囲を指し、何かの周りに存在している、または動いている場合に使われます。

「about」の例文

- The keys are somewhere about here.
---鍵はこのあたりにあります。
♠「about」は「このあたり」という大まかな範囲を示し、鍵の正確な位置は特定していません。

There are shops about the station.
---駅の周辺には店があります。
♠「about」は「駅の近く」という大まかな位置を示していますが、正確な場所を示す場合には「near」が適切です。

I left my phone on the couch.
---ソファのあたりに携帯を置きました。
♠「about」は「ソファのあたり」という大まかな場所を示しており、正確な位置には触れていません。
ソファーに置いたとと正確な位置を言いたい場合には、「on」が適切です。

「around」の例文

The dog ran around the tree.
---犬は木の周りを走りました。
♠「around」は「木の周りを回る」という具体的な動作を表しています。

The chairs are arranged around the table.
---椅子がテーブルの周りに配置されています。
♠「around」は「テーブルの周囲に椅子が配置されている」という明確な位置関係を示します。

There’s a fence around the garden.
---庭の周りにフェンスがあります。
♠「around」は「庭を囲むフェンス」という意味で、物理的な周囲を強調しています。

「about」と「around」の違い

「about」と「around」は、文脈に応じて使い分けるべき異なる意味を持ちます。
以下に両者の主な違いを説明します。

「about」

漠然とした範囲や関連性を示す。

特定の場所や時間、テーマに対する曖昧な関係を表現する。
具体的な位置を特定しない場合に使われる。

「around」

物や場所の周囲を明確に示す。

何かを中心に動いたり、回ったりする動きを表現する。
位置や動きが具体的で、物理的な周囲を示す場合に使われる。

比喩的な使い方

「about」

He’s very curious about new technologies.
---彼は新しい技術に関して非常に興味を持っています。
♠「about」は「新しい技術に関する」という意味で、対象に対する興味や関連性を表します。

「around」

He’s been around for a long time.
---彼は長い間ずっと存在していました。
♠「around」は「長く存在している」という比喩的な表現で、時間の経過や経験を指します。

これらの違いを理解することで、より自然で適切な英語表現を使いこなすことができ、文脈に応じた柔軟な使い分けが可能になります。

「about」と「around」の用法にちょっと一言

「about」と「around」は似たような状況で使われることがあるものの、微妙なニュアンスの違いを理解しておくとより自然な英語表現ができます。

それぞれの特徴を活かした使い方を見ていきましょう。

比喩的な使い方での違い

「about」は、何かに関連していることを示すときに使われることが多く、抽象的な話題に対して使います。

I’m excited about the future.
---私は将来が楽しみです。
♠「about」は「将来に関連して興奮している」という意味で、特定の出来事ではなく、将来全般について述べています。

「around」は、物理的な周囲だけでなく、時間や経験の流れを比喩的に表す際にも使われます。

He’s been around for years.
---彼は長年ここにいます。
♠「around」は「長い間存在している」という意味で、物理的な動きではなく、時間の経過を表しています。

その他の役立つ使い方

talk about: 「~について話す」という意味で、何かのテーマや内容に対してよく使われます。
例: We need to talk about the new plan.
---新しい計画について話す必要があります。

look around: 「周囲を見渡す」「あちこち見る」という意味で、物理的な動作を強調します。
例: I looked around the room.
---私は部屋の周りを見渡しました。

これらの表現を覚えることで、会話や文章で「about」と「around」をより効果的に使い分けることができます。

前置詞/副詞「about&around」を更に深堀

aboutとaroundはよく似た使い方が出来ます。

完全一致でしたら2つの単語は要らないわけで、もちろん違いはあります。

aboutの基本感覚は、「~の周辺」、aroundの基本感覚は、「ぐるっと一回り」です。 です。

前置詞/副詞about&around

Let's walk around the Shibuya station.
Let's walk about the Shibuya station.
---渋谷駅をぶらぶらしよう。
He likes to order people around.
He likes to order people about.
---彼は回りの人をこき使うのが好きだ。
It's time we stopped beating around the bush.
It's time we stopped beating about the bush.
---そろそろ本題に入ろう(本題から離れているのをやめる時)
♠ beat around(about) the bushで、bush(やぶ)をabout(around)あちこちbeat(叩く)から見当違い。
この場合にはaboutでもaroundでも意味は変わりません。

It's about 500 yen.
It's around 500 yen.
---大体500円です。
♠ 日本語訳では、意味の違いは無いのですが感覚が若干違います。
「about」では、値段は決まっているのですが相手に分かり易く言うために端数を切った感じですが、「around」では、値段は決まっていないのですがその金額に周辺ですという感覚。

He talked about the topic.
---彼はそのトピックについて話した。
He talked around the topic.
---彼はそのトピックには触れずに話した。
♠「about」は「トピックに直接関連する内容」について話していることを示します。
つまり、トピックに焦点を当てて、それに関する情報や意見を述べたことを意味します。
♠「around」は「トピックの周りを回るように話す」ことを意味し、具体的には、トピックに直接触れず、関連するが重要な部分を避けたような話し方を示します。
つまり、トピック自体を避けて、間接的に話している印象を与えます。
これ間違えると全く意味が違いますので、気をつけましょう!

They sit around the table.
---彼らはテーブルを囲んで座っている。
They sit about the table,
---彼らはテーブルの辺りに座っている。
♠ 座っている状況が違いますね。

少し話しがそれますが、「about」と「on」にも大切な違いがあります。
He spoke about her family.
---彼は家族について話した。
He spoke on the society of ethnic minorities.
---彼は少数民族の社会について話した。
どちらも日本語訳では「~について」ですが、onは接触しているイメージです。aboutは~の周辺。
少数民族の社会のような、学術的な発表にはそれにしっかりと触れた「on」を使い「アバウト」な状況ではまずいのです。

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