コロケーション(Collocation)とは
コロケーションと言う言葉を聞いた事がありますか。
コロケーションとは「自然な単語の組み合わせ」を言います。
日本語でも多くのコロケーションが存在しているおかげで、単語1つ1つに注意を払わなくても相手の話が分かります。
たとえば、「服」と言う単語には、「着る、脱ぐ、買う、貰う、捨てる、きれいな、汚い、安い、高い、赤い」などの動詞や形容詞がすぐに頭に浮かびます。
「言う、食べる、話す」などの言葉は「服」と合いません。
「服を食べる、靴を着る、ズボンを付ける」などは、日本人が聞くと奇妙な日本語になっています。
このようにコロケーションとは、普段からからよく使う言い回しの組み合わせを言います。
下記のように日本人なら誰でも意識しなくて使う定型文です。
靴を履く
眼鏡を掛ける
パンツを穿く
眉をしかめる
コロケーションの例
英語でも同じように単語の自然な組み合わせがありますので、それを覚える事で自然な英語が話せて、聞く事ができるようになります。
実際に英語のコロケーションを試してみましょう。
下記の3つに合う単語を探してみます。
- ( )house
- ( )laundry
- ( )rain
①は、buy, rent, sell などが合います。
日本人は家を借りるという日本語から「borrow」を使ってしまいますが、ネイティブがこれを聞きますと家をどこかに持っていってしまうのかとびっくりします。
「borrow」は「物を返すことを前提に一時的に借りる 」と言う意味で「持っていく事」が前提となっています。
これを機会に「Rent,Borrow」の違いをしっかりと把握しておきましょう。
②は、do が良く使われます。
何となく日本語ですと洗濯ものを洗うから「wash laundry」としてしまいます。
③は、heavy,light などが似合います。
日本語の強い雨から連想して、「strong rain」としてしまいます。
下記などは日本語のイメージから間違い安いコロケーションです
○fast food(ファーストフード)
× quick food
○have(eat) (lunchランチを取る)
×take lunch
○hang up the phone (電話を切る)
×cut the phone
○house party(ホームパーティー)
×home party
コロケーション(Collocation)を覚える事で何が変わるか?
コロケーションを知る事で得られるメリットについて考えてみましょう。
自然な文章がすぐに作れる
たとえば「~のせいにする(blame)」と言う単語を覚えた時に、この単語のコロケーションを知りませんと「AをBのせいにする」が分かりません。
何となく日本語の感覚からtoを使用して「Blame A to B」などと考えてしまいます。
「Blame A on B」で「AをBのせいにする」と言うのが定型文で、ネイティブは自然にここにはonを使用します。
「締め切り(deadline)」と言う単語を知っていても、「締め切りに間に合わせる」という事を言いたい時にコロケーションを知りませんと、「catch up the deadline」などと言ってしまいます。
意味は分かって頂けると思いますが、変な英語に聞こえてしまいます。
「締め切りに間に合う(meet the deadline)」を知っていると自然な英会話が出来ます。
ちなみに、「meet the end」で「帳尻が合う」と言う意味になります。meet the end?と言いますと、それで帳尻合うの?が表現できます。(^^♪
英語が聞きやすくなる
コロケーション(Collocation)を知っていますと、相手が話している英語を一文字づつ確認する必要がありません。
決まり文句を理解できますので、ブロック単位で理解する事で英語が聞きやすくなります。
英文を読む時にも英単語を決まった塊で理解できますので、読む速度も速くなります。
時間が無い時にはななめ読みもできるようになりますので、読解力も抜群に上がります。
コロケーション(Collocation)の学習方法
分からない英単語が出てきた時に一緒に例文を見て、その英単語を使った代表的な英文をコロケーション(Collocation)として覚えます。
辞書などで英単語を調べた時に、最初に出てくる例文がその英単語を使った代表的は例文である事が多いです。
それでもしっかりとコロケーション(Collocation)を覚えたいと思っている方は、便利なサイトがあります。
Oxford Collocation Dictionary Online for Advanced
先ほど説明した「deadline」を調べてみましょう。
「VERB+DEADLINE(動詞+deadline)」を見ますと、「meet」が使われているのが分かります。
「meet」を使った例文も載っていますね。
It will be a struggle to meet the deadline.
---デッドラインを守るのは大変です。
「PREP.(前置詞)」を見ますと、「~のデッドライン」と言いたい時には、「The deadline of~」ではなくて「The deadline for~」が決まり文句である事も分かります。
下記はもし知らない方は覚えておきましょう。
「ADJ.」形容詞Adjective
「VERB」動詞
「PREP.」前置詞 Preposition
「ADV.」副詞Adverb
コロケーション(Collocation)に間違いが無いかを調べる方法
自分で英文を作って、コロケーション(Collocation)に間違いが無いかを調べたい時に皆さんはどうします?
- 知り合いのネイティブに英文を見てもらって自然な言い回しになっている添削してもらう。
- オンラインの添削サービスを利用して添削してもらう。
- オンライン英会話で講師に見てもらう。
などが思い浮かぶと思います。
ですが、どれもすぐにその場で簡単に正解を調べる事ができないのでちょっと不便です。
そんな時に便利なソフトがあリます。
Grammarly(グラマリー)
このソフトは、ネイティブも御用達の定番のソフトで、スペルミス、英文の校正、英文のスタイルなどその場で訂正してくれます。
日本人が漢字が間違っていたり、「てにをは」を間違えるのと同様に、ネイティブはスペルが分からなくなったりうっかりミスをします。
そんな時に、全てを校正してくれますのでネイティブがエッセイなどを書いた後に、このソフトでチェックをしています。
その場で正しい英文を見る事ができたり、自分がミスしやすい部分を確認できますので便利です。
英単語はコロケーション(Collocation)で覚える
・オンライン英会話などで、英語を話す時に講師の話している英語を聞いてよく出てくる言い回しや慣用句が出てきたら塊で覚える。
・ドラマや映画を英語字幕で見て自然な言い方を身に着ける。
・英字新聞などを読んで、慣用的言い方をおぼえる。
オンライン英会話では、フィリッピン講師が多いのでよく調べると前置詞がコロケーション(Collocation)になっていない場合がありますので、やはりネイティブが安心です。
コロケーション(Collocation)に付いて詳しく細部に渡り説明しているサイトがありますが、逆に分からなくなってしまいますので注意しましょう。
コロケーション(Collocation)は、慣用句ですので、毎日の英語の学習の中で意識して自然な英語の言い回しを繰り返し覚えていく事で初めて身に付きます。
楽して短時間で学習できる事ではありませんので、どうしても時間が掛るのは理解しておきましょう。
とにかく英単語を覚える時には単体で覚えるのではなくて、コロケーション(Collocation)を意識して自然な組み合わせも一緒に覚える癖を付ける事が大切です。
コロケーション(Collocation)と言う概念を知っていて英語の学習をするのと、知らないままで勉強するのでは将来大きな差が出てしまいます。