類似表現till・until・by・within・in
日本語で「~まで」にと言う表現に該当する前置詞(preposition)接続詞(conjunction)用法について少し勉強しましょう。
よく使用する単語ですが、間違えて覚えている方が多いようです。
till
「tillのイメージ」
「till」は、ある時点までの動作や状態の継続を表します。
「until」と同じ意味ですが、よりカジュアルな場面で使われることが多いです。
動作や状態が特定の時点まで続くことを強調します。
「tillの使用例」
when are you staying till?
・ いつまでご滞在の予定ですか。
---until は文末では使用できませんので、When are you staying until? とは言えません。
We worked till midnight.
--- 私たちは真夜中まで働きました。
♠ 仕事を真夜中まで続けたことを表し、途中で止まらなかったことを強調しています。
She waited till the last bus.
--- 彼女は最後のバスまで待っていました。
♠ 最後のバスが来るまでの間、ずっと待っていたことを示しています。
The store is open till 9 PM.
--- その店は午後9時まで開いています。
♠ 午後9時になるまで営業を続けることを意味しています。
「tillの慣用句」
「wait till the cows come home」--- 非常に長い間待つ
「till death do us part」--- 死が私たちを分かつまで
「till the bitter end」--- 最後の最後まで
until
「untilのイメージ」
「until」は「till」と同じ意味ですが、よりフォーマルな表現です。
ある時点までの期間を示し、ある時点を過ぎると動作や状態が終わることを暗示します。
参考
till/until はあまり区別はなくどちらを使用しても通じます。
文頭や長文、公式な書き言葉などに until が好まれる程度です。
till/until は、「~までの間ずっと」という感覚で使用します。
「untilの使用例」
Let's wait here until seven.
・ 7時まで、ここで待とう。
---7時までずっと継続して待つ感覚があります。
You are not going there until you have finished this work.
・ この仕事が終わるまで、そこには行けないよ。
---until の接続詞用法です。
Please wait until I return.
--- 私が戻るまで待ってください。
♠ 「戻る」という具体的な行動が起こるまでの待機を指示しています。
We can't leave until everyone is ready.
--- みんなが準備できるまで出発できません。
♠ みんなが準備できるまで出発しないという条件を表しています。
The meeting won't end until 6 PM.
--- 会議は午後6時まで終わりません。
♠ 午後6時までは会議が続くという意味を持っています。
「untilの慣用句」
「wait until the last minute」--- 最後の瞬間まで待つ
「until further notice」--- さらなる通知があるまで
「until proven guilty」--- 有罪が証明されるまで
by
「byのイメージ」
by は「~までに」という期限や締め切りを現す表現で使用します。
その時点までに何かが完了する必要があることを示唆します。
by の基本的なイメージは「~の近く」です。
この感覚からある決まった時間に対してその時間の近くまでにが出てきます。
「byの使用例」
Could you do it by noon?
・ お昼までにそれをしておいてくれませんか?
♠---遅くてもその前に、それまでにという感覚が表現できます。
Can you finish this work by tomorrow?
・ 明日までにこの仕事終わる事できるの?
♠---この手の疑問文において日本人は間違えて until を使用してしまう癖があります。
両方ともに日本語では、「まで」と訳されるのでついつい間違えて使います。
until は、「~までの間ずっと」という時に使いますので、お間違いなく。
Please finish the report by Friday.
--- 金曜日までにレポートを終えてください。
♠ 金曜日が期限で、それまでに仕事が完了することが求められています。
We need to arrive by 8 AM.
--- 午前8時までに到着しなければなりません。
♠ 午前8時までに到着することを強調しています。
The application must be submitted by tomorrow.
--- 申請は明日までに提出する必要があります。
♠ 提出期限が明日であることを明確に示しています。
I'll be back by 7.
---7時までに帰ってくるよ。
♠ 時間を表すときに、to「~前」past「~後」o'clock「~時」am「午前」pm「午後」などを数字と一緒に使用する用法を中学生の英語で必ず習います。
これが頭にあるからか、時間を言うときにどう言うか迷ってしまう方が多勢います。
ですが、実際の日常英会話では7時でしたら「7」とネイティブは言うだけです。
それが午前か午後かは、その時の話している時間帯や常識などですぐにわかりますので心配はいりません。
もちろん時間を厳密に言わなければならないときのために、正しい言い方は知らなければいけません。
I'll be there by 5.
---5時までには、そこに行くよ。
♠ この文を、untill を使って I'll be there until 5. としたらどうなるでしょう。
「5時までそこにいるよ。」になります。どうです私のいる場所がずいぶん違ってきますね。
「byの慣用句」
「by chance」--- 偶然に
「by heart」--- 暗記して
「by the book」--- 規則通りに
within
「withinのイメージ」
「within」は、ある時間や空間の「内部」に収まることを意味します。
特定の範囲内で動作や出来事が起こることを示します。
within は「~までに/~以内に」を表現する時に使用します。
「withinの使用例」
Please respond within 24 hours.
--- 24時間以内に返信してください。
♠ 24時間という範囲内で行動を起こす必要があることを意味しています。
The results will be available within a week.
--- 結果は1週間以内にわかります。
♠ 結果が1週間以内に判明することを表しています。
We must finish the project within the budget.
--- 予算内でプロジェクトを完了しなければなりません。
♠ 予算という制限内で行動する必要があることを強調しています。
I will leave here within three days.
--- 私は3日以内にここを発ちます。
♠ この in と within の感覚をよく覚えてください。
最近の口語では in が within の役割をする事がありますが、その逆はありません。
今現在から~後に~たったらという表現では必ず in です。
I will call you back within a week.
---一週間以内に電話するよ。
「withinの慣用句」
「within reach」--- 手の届く範囲に
「within reason」--- 理にかなった範囲で
「within sight」--- 見える範囲で
in
「inのイメージ」
「in」は、特定の時間や期間の「中」に何かが起こることを示します。
また、場所や状態の「内部」にあることも表します。
in は今現在から~後に~たったらという表現ができます。~以内にではありません。
in の基本的なイメージは「~の中」in my house でしたら、私の家の中になります。
その時間や空間の中全体を表します。
in three hours でしたら3時間全体の空間を表し、3時間したらという感じになります。
「inの使用例」
This bus leaves in a half hour.
---30分後にこのバスは出発します。
♠30分以内にではなくて、30分たったら出発するのです。
この in の使い方は、~の中にという意味が~までにと同様に使う日本語の感覚が強いので理解しずらいのですが、しっかり覚えましょう。
I will leave here in three days.
--- 私は3日後にここを発ちます。
♠3日以内にではなく、3日後にです。
I'll be there in 10 minutes.
--- 10分後にそこに到着します。
♠ 10分という時間が経過した後に何かが起こることを示しています。
She finished the work in two hours.
--- 彼女は2時間で仕事を終えました。
♠ 2時間という期間の中で完了したことを表しています。
The event will start in May.
--- イベントは5月に始まります。
♠ 5月という時間の「中」で起こることを表します。
「inの慣用句」
「in time」--- 間に合って
「in the long run」--- 長期的には
「in a hurry」--- 急いで
till・until・by・within・inの日常生活での使い方の違い
時間の制限
「We have to finish the report by Friday.」
--- 金曜日までにレポートを終えなければなりません。
♠ 「by」は締め切りを強調し、それまでに完了しなければならないことを示します。
「We will be working till 6 PM.」
--- 午後6時まで働き続けます。
♠ 「till」は特定の時刻までの動作の継続を表します。
時間の範囲
「Please respond within 24 hours.」
--- 24時間以内に返信してください。
♠ 「within」は範囲内での行動を要求します。
「The event will start in two weeks.」
--- イベントは2週間後に始まります。
♠ 「in」は2週間後という時間の「中」での出来事を示します。
練習問題
次の文の空欄に「till」「until」「by」「within」「in」のいずれかを入れてください。
1. You need to submit the assignment ___ Monday.
2. We worked ___ midnight.
3. The package will arrive ___ two weeks.
4. Please respond ___ 48 hours.
5. I’ll wait ___ you come back.
6. The store is open ___ 9 PM.
7. We have to finish the project ___ the deadline.
8. She graduated ___ five years of studying.
回答例と解説
1. You need to submit the assignment by Monday.
♠ 「by」は締め切りを示し、月曜日までに提出しなければならないことを意味します。
2. We worked till midnight.
♠ 「till」は特定の時刻までの継続を示し、カジュアルな表現です。
3. The package will arrive in two weeks.
♠ 「in」は2週間という時間の「中」での出来事を示します。
4. Please respond within 48 hours.
♠ 「within」は48時間以内に行動を起こす必要があることを表します。
5. I’ll wait until you come back.
♠ 「until」はフォーマルな表現で、あなたが戻るまで待つことを表しています。
6. The store is open till 9 PM.
♠ 「till」は午後9時まで店が開いていることを表しています。
7. We have to finish the project by the deadline.
♠ 「by」は締め切りや期限を強調しています。
8. She graduated after five years of studying.
♠ 「after」は5年間勉強を続けた後に卒業したことを表します。
「till・until・by・within・inの使い分け」
「till」と「until」はどちらも「~まで」という意味で、動作や状態が特定の時点まで続くことを示しますが、「till」はよりカジュアルです。
「by」は締め切りや期限を強調し、その時点までに何かが完了することを意味します。
「within」はある範囲内での行動や出来事を示し、「in」は特定の時間や期間の中で何かが起こることを示します。
状況に応じてこれらの表現を使い分けることが大切です。
いろいろな「~までに」がありますが、代表的なこの5点は暗記しておきましょう!!