take / give / make / have / be / go / come / put / run / do / get / see / find / feel / know / say / think / keep
基本的なイメージと使い方
「come」の基本的なイメージは「話し手または聞き手に向かって移動する」ことです。
この動詞は、物理的な移動だけでなく、抽象的な状況にも広がって使用されます。
基本的な概念としては、「目的地に向かって近づく、到着する」感覚があります。
日本人はcomeと聞くとすぐに「来る」と連想しますが、
dinner is ready. ok I'm coming soon.(夕食できたわよ。はいすぐ行きま~す。)
などと使う場合「来る」ではおかしくなってしまいます。
ではcomeの基本概念は何でしょう。それは「話題の中心に向かって移動する。」になります。
例文:
Come to my house tomorrow.
---明日、私の家に来てください。
♠話し手の元へ移動するイメージ。
例文:
The idea came to me while I was walking.
---歩いている時にアイデアが浮かんだ。
♠「アイデアが自分の元に近づいてくる」イメージ。
使い方の種類とイメージとの関係
「come」はさまざまな文脈で使われ、その基本イメージ「移動」や「到着」が常に含まれています。
(a) 場所に来る
例文:
She came to the office early today.
---彼女は今日、早くオフィスに来ました。
♠話し手のいる場所に向かって移動する感覚。
(b) 到着する
例文:
The train came on time.
---電車が時間通りに到着しました。
♠目的地に到達するイメージ。
(c) 考えや感情が浮かぶ
例文:
A solution finally came to him.
---彼にようやく解決策が浮かんだ。
♠考えや感情が「近づいてくる」感覚。
(d) 状況が生じる
例文:
Winter is coming soon.
---冬がもうすぐやってきます。
♠季節や時間が近づいてくるイメージ。
(e) 順番が回ってくる
例文:
My turn came after waiting for an hour.
---1時間待って、ようやく私の番が来ました。
♠順番や機会が自分に向かってくる感覚。
句動詞やイディオムでの使用
「come」を使った句動詞やイディオムにも、「移動してくる」「到達する」基本的なイメージが反映されています。
come across: 偶然見つける
例文:
I came across an old photo in the attic.
---屋根裏で古い写真を偶然見つけました。
♠偶然何かが自分の視界に「現れる」感覚。
come up with: 考えつく
例文:
She came up with a brilliant idea.
---彼女は素晴らしいアイデアを考えつきました。
♠アイデアが浮かんで「近づいてくる」感覚。
come along: 一緒に来る
例文:
Do you want to come along with us?
---私たちと一緒に来ませんか?
♠他の人に「一緒に移動する」ように促す感覚。
come by: 立ち寄る
例文:
I'll come by your place later.
---後であなたの家に立ち寄ります。
♠目的地に短時間滞在する感覚。
come out: 発表される、公開される
例文:
The new book will come out next month.
---新しい本は来月発売されます。
♠新しい情報や物が「現れる」感覚。
活用形と時制
「come」は不規則動詞で、現在形、過去形、過去分詞形で形が変わります。
現在形: come
例文:
They come to school every day.
---彼らは毎日学校に来ます。
♠現在の行動として「移動してくる」イメージ。
過去形: came
例文:
He came home late last night.
---彼は昨晩遅く家に帰ってきました。
♠過去に「移動して到着した」イメージ。
過去分詞形: come(現在完了形に使用)
例文:
She has come a long way since then.
---彼女はそれ以来、長い道のりを歩んできました。
♠過去から今に至るまでの移動や成長の感覚。
未来形: will come
例文:
They will come to visit us next week.
---彼らは来週、私たちを訪ねて来ます。
♠未来に「移動してくる」予定の感覚。
関連するコロケーション(連語)
「come」は多くのコロケーションで使われ、基本的な「移動してくる」イメージが組み合わさります。
come close: 接近する
例文:
The car came dangerously close to hitting me.
---その車は危うく私にぶつかりそうでした。
♠物理的に「接近してくる」感覚。
come true: 実現する
例文:
Her dream finally came true.
---彼女の夢がついに実現しました。
♠夢や希望が現実に「近づいてくる」感覚。
come to an agreement: 合意に達する
例文:
We finally came to an agreement after hours of discussion.
---何時間もの議論の末、ようやく合意に達しました。
♠話し合いを通じて「合意に近づく」イメージ。
come into play: 活動し始める
例文:
New regulations will come into play next year.
---新しい規制は来年施行されます。
♠「活動が始まる」感覚。
come to mind: 思い浮かぶ
例文:
Nothing comes to mind at the moment.
---今のところ何も思い浮かびません。
♠考えが頭に「近づいてくる」イメージ。
ニュアンスの違いと同義語との比較
「come」と似た意味を持つ「arrive」や「reach」との違いを比較しましょう。
arrive: 公式的に到着する
例文:
The guests arrived at the hotel.
---ゲストがホテルに到着しました。
♠目的地に公式に「到着する」イメージ。
reach: 長い努力の末に到達する
例文:
She finally reached the top of the mountain.
---彼女はついに山頂に到達しました。
♠困難を乗り越えて「到達する」感覚。
come: 一般的に「移動して到着する」
例文:
He came to the party late.
---彼はパーティーに遅れて来ました。
♠「移動してくる」という動作そのものに焦点を当てる。
フォーマル・インフォーマルな場面での使い方
「come」はフォーマルな場面とインフォーマルな場面で使い分けられますが、基本的なイメージは「移動してくる」ことです。
インフォーマルな場面
例文:
Come over to my place later.
---後で私の家に来てね。
♠日常的でカジュアルな表現。「訪れる」動作に焦点があります。
フォーマルな場面
例文:
We cordially invite you to come to the event.
---イベントにお越しいただければ幸いです。
♠「来る」という動作がフォーマルな文脈で丁寧に表現されています。
否定形や疑問文での使い方
「come」を否定形や疑問文で使うとき、そのニュアンスは少し変わりますが、基本的な「移動してくる」感覚は保たれています。
否定形
例文:
She didn't come to the meeting.
---彼女は会議に来ませんでした。
♠「来る」という行動が否定されている感覚。
疑問文
例文:
Did you come to the party last night?
---昨夜のパーティーに来ましたか?
♠相手が「移動して来たか」を確認するイメージ。
例文:
Why didn't he come earlier?
---彼はなぜもっと早く来なかったのですか?
♠「来なかった」ことを強調して質問しています。
文化的背景や慣用表現
「come」には文化的な慣用表現や日常的に使われる表現が数多く存在します。これらの表現は、特に英語圏の日常会話でよく使われます。
come clean: 白状する、正直になる
例文:
He finally came clean about the mistake.
---彼はついにその間違いを白状しました。
♠「正直になる」という意味で使われます。隠していたことを明かすイメージ。
come in handy: 役に立つ
例文:
This tool will come in handy for fixing the car.
---この道具は車の修理に役立つでしょう。
♠「手元に来る」ことから転じて、必要な時に役立つという感覚。
come to terms with: 受け入れる
例文:
She has come to terms with her loss.
---彼女は自分の損失を受け入れました。
♠困難な状況を受け入れる、という意味合い。
動詞の品詞転換や派生語の紹介
「come」は他の品詞に転換されることもあります。
名詞: coming(到来)
例文:
The coming of winter is always beautiful.
---冬の到来はいつも美しい。
♠「来ること」自体を名詞化した形です。
形容詞: forthcoming(間近に迫った)
例文:
The forthcoming event will be exciting.
---間近に迫ったイベントは楽しみです。
♠「来ること」を形容詞に変えた形で、未来に起こることを示す。
実践的なフレーズや頻出パターンの紹介
「come」を使った実践的なフレーズや頻出パターンは、日常会話やビジネスシーンでよく使われます。
come to a decision: 決断する
例文:
We need to come to a decision by tomorrow.
---明日までに決断を下さなければなりません。
♠「決断に至る」という意味で、決断の到達感を表現します。
come to an end: 終わりに達する
例文:
The meeting finally came to an end.
---会議はついに終わりました。
♠「終わりに到達する」という感覚。
come in second: 2位になる
例文:
She came in second in the race.
---彼女はレースで2位になりました。
♠順位や結果に「到達する」ことを示しています。
発音やアクセントの注意点
「come」の発音は、短く明瞭に「カム」と発音します。
母音の「o」は「ʌ」の音に近く、[kʌm]と発音します。特に注意すべきポイントは「c」の音が強くならないようにすることです。
comeの用法にちょっと一言
最小の項目の基本的なイメージと使い方での「I'm coming」 は話題の中心は「dinner」ですのでそれに向かって「話題の中心に向かって移動する。」感覚です。
My dream came true.
---夢が現実になった。
My dreamに向かって行き、現実となった。
下記の内容は大切ですので、しっかりと頭に入れましょう。
She comes to work by bus.
She goes to work by bus.
この2つの文の違いは、話者の位置の違いが感じ取れます。
ポイント
She comes to work by bus.では、話者は彼女が行く仕事場にいて彼女を待っている。彼女が話者に向かっている幹事が分かります。
She goes to work by bus.では、話者は彼女が行く仕事場にはいません。goは離れていく感覚ですので、仕事場とは関係の無い場所にいて、彼女について語っています。
日本人が一番間違えやすいのはこの使い方です。
話し相手に向かって行く場合には、話題の中心は話し相手にありますので、「come」
話し相手から離れて行く場合には、話題の中心は話し相手にありませんので、「go」
誰かに、こちらに来てと呼ばれて、I'll go.(行きます。)と言ってしまいがちです。
この回答だと、相手から見るとこちらに来るのではなく、何か用事があって出かけなければならないので、別のところに行くから、こちらには来れないんだな、と理解されます。
Are you coming to the party with me tonight?
---今夜私とパーティーに行きますか?
♠ 話題の中心はパーティーですのでcomeです。
Thank you for coming to my house.
---我が家に来てくれてありがとう。
♠ 話題は我が家でそれに向かっています。
How did he come to break his leg?
---どうして彼は足を折ったの?
♠ break his leg? に向かう感覚ですね。
Come back and see me anytime.
---いつでもまたお越し下さい。
♠招待したお客さんを送る時に言う決まり文句です。
Come off it!
---何ばかな事言ってるの。
♠ itからoff(離れる)しろという感覚で、相手が馬鹿な事を言った時に使う慣用句です。
What goes around comes around.
---自業自得
♠ 自分から放ったものは、自分に向かって戻る。
What goes up must come down.
---諸行無常(いつも上手くはいかない。)
♠ 上に放ったものは、必ず下に向かって戻ってくるように、浮き沈みがある。