take / give / make / have / be / go / come / put / run / do / get / see / find / feel / know / say / think / keep
基本的なイメージと使い方
「take」の持つ基本的なイメージは、「自分の方へ引き寄せる」「何かを自分の手中に収める」「つかんで移動する」という感覚です。
このイメージをもとに、多くの異なる使い方が派生します。
この事をよく理解していればtakeの使い方がよく見えてきます。
例文:
Please take this book with you.
---この本を持っていってください。
♠自分の方へ引き寄せて持ち運ぶというイメージ。
使い方の種類とイメージとの関係
「take」のイメージは、さまざまな状況で「何かを自分の方に引き寄せる」行為に応用されます。
それぞれの使い方で、その根本的な感覚がどのように機能しているかを説明します。
(a) 物理的に取る・持つ 「take」の物理的な使い方は、何かを手に入れる、物を手にするという意味で、文字通り「自分の方に引き寄せる」動作を示します。
例文:
He took the pen from the table.
---彼はテーブルからペンを取った。
♠ペンを自分の方に引き寄せたというイメージ。
(b) 時間や休暇を取る 時間や休暇も、自分の手中に収めるような感覚で「取る」と言います。
例文:
I'm going to take a day off tomorrow.
---明日は休暇を取ります。
♠休暇という時間を自分のものとして取るイメージ。
(c) 道を進む・選ぶ 道を「take」する際も、その道を選び、自分の進むべき方向を引き寄せるという感覚があります。
例文:
Take the second right after the traffic lights.
---信号を過ぎたら2つ目の右の道に入ってください。
♠道を自分の選択肢として取り、自分の進む道にするイメージ。
(d) 移動手段を利用する バスや電車などの移動手段を使う時も、その手段を「take」して自分の目的地まで運んでもらうという感覚です。
例文:
I usually take the bus to work.
---私は普段バスで通勤しています。)
♠バスという手段を自分の移動手段として使う、引き寄せて利用するイメージ。
I'll take my daughter to the zoo today.
・私は娘を今日動物園に連れて行きます。
I took my dog to the park.
・犬を公園に連れて行きました。
どちらも私が娘を・犬を一緒につれて運んでいるわけです。
(e) 試験やクラスを受ける 試験やクラスも自分の知識として吸収するために「take」します。
例文:
I'm going to take an English test next week.
---来週英語のテストを受けます。)
♠試験を受けて自分の学びとして手に入れるというイメージ。
(f) 「つかんで移動する」に時間が関係すると
It takes one hour to get there.
・そこに行くには1時間掛かります。
Take your time.
・ゆっくりでいいよ。
takeの「つかんで移動する」の感覚に時間が関係してくると、それをするのに「何時間掛かる」というイメージを出せます。
to get there(そこに行く)をつかむのに1時間掛かる
your time(あなたの時間)をつかんでいて下さい。こっちの時間は気にしなくてもいいよになります。
句動詞やイディオムでの使用
「take」を使った句動詞やイディオムにも、根本的な「引き寄せる」「手に入れる」というイメージが隠れています。
take up: (趣味や活動を)始める
→ 新しい活動や趣味を自分の生活に引き込むイメージ。
例文:
She took up painting as a new hobby.
---彼女は新しい趣味として絵を始めた。
take care of: ~の世話をする
→ 自分の責任として世話を引き受けるイメージ。
例文:
I'll take care of the kids while you're out.
---あなたが外出中、私が子供たちを見ておきます。
take part in: ~に参加する
→ イベントや活動に自分を引き込んで参加するイメージ。
例文:
They took part in the charity event last weekend.
---彼らは先週末のチャリティイベントに参加しました。
活用形と時制
「take」は不規則動詞なので、時制による形の変化も重要です。
この時も基本的なイメージを元に、動作が過去、現在、未来にわたってどう展開するかを考えると理解しやすくなります。
現在形: take
例文:
I take a walk every morning.
→ 日常的に歩くことを自分の習慣として手にしているイメージ。
過去形: took
例文:
She took the last train home.
→ 最終電車を選び、家に帰る手段として手にした過去の出来事。
過去分詞形: taken
例文:
They have taken all the necessary precautions."
→ すべての予防策を既に自分のものとして実行したという完了形の意味。
関連するコロケーション(連語)
「take」は多くのコロケーションで使われますが、どれも「何かを引き寄せる」「所有する」という基本イメージが関係しています。
take a break: 休憩する
→ 自分のために時間を取る、引き寄せて休む。
例文:
Let's take a break for 10 minutes.
---10分休憩を取りましょう。
take responsibility: 責任を取る
→ 責任を自分のものとして引き受ける。
例文:
He took responsibility for the mistake.
---彼はミスの責任を取りました。
「つかんで移動する」によって手に入れる感覚から
Take action!
・行動しよう。
♠ 最近良く聞くフレーズです。
Let's take a picture.
・写真を撮ろう。
Take a look.
・見て。
Take a walk.
・散歩する。
どのセンテンスもtakeのあとに付く単語をつかんで移動して取り込む感じで理解できます。
action(行動)を取って実際に行う。
picture(景色)を写真に取り込む
look(見る)ことを目に取り込む
walk(歩く)を自分の足に取り込む
ニュアンスの違いと同義語との比較
「take」と他の同義語とのニュアンスの違いを比較すると、正確な使い分けができるようになります。
「take」と「receive」
例文:
I took the opportunity to speak with him.
---彼と話す機会を取った。
♠ 自分から積極的に機会を引き寄せるイメージ。
例文:
I received a letter from him.
---彼から手紙を受け取った。
♠ 受け身的に何かを受け取るイメージ。
フォーマル・インフォーマルな場面での使い方
フォーマルな場面とインフォーマルな場面で「take」の使い分けを学びます。
インフォーマルな場面
例文:
Can you take my coat?
---コートを持ってくれる?
♠ 簡潔で親しい間柄での使い方。
フォーマルな場面
例文:
Would you be so kind as to hold my coat for a moment?"
---コートをお持ちいただけますか?
♠ 丁寧で正式な表現。
否定形や疑問文での使い方
否定形や疑問文で「take」を使うと、ニュアンスに変化が生じます。
否定形
例文:
I didn’t take the offer.
---その提案は受けなかった。
♠ 提案を引き寄せなかったというイメージ。
疑問文
例文:
Did you take the last piece of cake?"
---最後のケーキを取ったの?
♠ 誰かがケーキを自分のものとして取ったかを確認するイメージ。
文化的背景や慣用表現
「take」を使った慣用表現には、文化的な背景が反映されています。
take it easy: リラックスする、気楽に構える
例文:
Take it easy! Everything will be fine."
---気楽にいこう! すべてうまくいくよ。
♠ 直訳では「簡単に取る」ですが、リラックスして過ごすという文化的ニュアンス。
動詞の品詞転換や派生語の紹介
「take」から派生した名詞や形容詞を学ぶことで、語彙の幅が広がります。
名詞: takeover(企業買収)
例文:
The company experienced a takeover last year."
---その会社は昨年買収された。
♠ 企業を自分のものとして引き寄せて所有するイメージ。
実践的なフレーズや頻出パターンの紹介
「take」を使った実践的なフレーズを学ぶと、日常会話で自然に使えます。
take a look: ちょっと見る
例文:
Can you take a look at this report?"
---この報告書をちょっと見てくれる?
♠ 報告書を手に取って確認するイメージ。
発音やアクセントの注意点
「take」の発音に注意し、正確に発音することでコミュニケーションが円滑になります。
発音ポイント
「t」の発音をしっかりと行い、「a」は短く明瞭に発音します。
[teɪk] のように、「エイ」と発音することに注意。