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自動詞・他動詞の違いと見分け方

自動詞・他動詞

各動詞へのショートカット
takegive / make / have / be / go / come / put / run / do / get / see / find / feel / know / say / think / keep

英語の動詞には「自動詞」「他動詞」の2つがあります。
ですが、日本人にとってどれが自動詞でどれが他動詞なのか迷ってしまいます。

そこで今回は英語の「自動詞」「他動詞」の見分け方使用方法をご説明します。

自動詞・他動詞って何なの?

自動詞・他動詞は英語の授業で聞いた事のある単語だけど、いったい何を言っているのか分からないって方が多いと思います。
そこで、簡単に自動詞・他動詞を復習しましょう。

自動詞は目的語を必要とせず、それ自体で動作が完結する動詞です。
動作が行われる主体がいても、何かに対して直接的な作用を及ぼすわけではありません。

自動詞とは

文字の通りで、自分だけで動く事ができる動詞です。
自動詞は目的語が無くても意味が通ります。

目的語を付ける場合は前置詞が必要になります。

  1. 目的語が存在しない
    • 自動詞の動作は「誰が」「何が」という主語で完結します。
    • 例:
      • The dog barked. (犬が吠えた)
      • The sun set. (太陽が沈んだ)
  2. 文中の補足的な情報は前置詞句で示されることが多い
    • 動作の行われた場所や時間を表現する場合、補足情報として前置詞句を使います。
    • 例:
      • She slept on the couch. (彼女はソファで眠った)
      • He ran to the store. (彼は店まで走った)

自動詞の例文

  • The flowers bloom in spring.
    (花は春に咲く)
    → この文では、動作「咲く」が自然に行われ、何かに影響を与えていません。
  • The children laughed loudly.
    (子供たちは大きな声で笑った)
    → 笑うという行為は、他者に対する直接的な作用を伴いません。
  • The airplane landed on time.
    (飛行機は時間通りに着陸した)
    → 着陸という動作は、単独で行われており、直接的な対象を持たない。

前置詞を使った補足例

  • The boy cried for hours.
    (少年は何時間も泣いた)
    → "for hours" は、泣くという行為の長さを補足しています。
  • The river flows through the valley.
    (川は谷を流れる)
    → "Through the valley" は、川の流れの場所を示す補足情報です。

他動詞とは

文字の通りで、他の物と一緒でないと動くことができない動詞です。
他動詞は目的語が必ず必要で、それだけでは意味が通じません。

必ず目的語が後に付きます。

他動詞は目的語を必要とし、動作が誰かや何かに直接的に影響を与えます。
つまり、主語が動作を行い、その影響を受ける対象(目的語)が常に存在します。

他動詞の主な特徴:

  1. 目的語が必須
    • 他動詞は「誰が何をしたのか」や「誰に何をしたのか」という形で、動作の対象となる目的語が必ず含まれます。
    • 例:
      • She wrote a letter. (彼女は手紙を書いた)
      • He kicked the ball. (彼はボールを蹴った)
  2. 動作の対象に直接作用する
    • 他動詞の動作は、必ず動作の対象に直接影響を与えます。
    • 例:
      • They built a house. (彼らは家を建てた)
      • She drinks coffee every morning. (彼女は毎朝コーヒーを飲む)

他動詞の例文

  • She cleaned the room.
    (彼女は部屋を掃除した)
    → "cleaned" は他動詞で、「部屋」という目的語に対して行動が及んでいます。
  • He bought a new car.
    (彼は新しい車を買った)
    → "bought" は他動詞で、「新しい車」が目的語です。
  • I helped my friend.
    (私は友達を助けた)
    → "helped" は他動詞で、「友達」がその影響を受ける対象(目的語)です。

前置詞を使った補足例

  • She gave the book to him.
    (彼女は彼にその本を渡した)
    → "the book" が目的語であり、「to him」が補足情報として間接目的語を示しています。
  • He sent a letter to his parents.
    (彼は両親に手紙を送った)
    → "a letter" が目的語であり、「to his parents」が動作の受け手を示す補足情報です。

自動詞と他動詞の見分け方

目的語があるか確認する

  • 他動詞は必ず目的語が必要です。
    例:

    • 自動詞:The baby smiled. (赤ちゃんが微笑んだ)
    • 他動詞:The baby smiled at her mother. (赤ちゃんはお母さんに微笑んだ)→前置詞を使って間接的に対象を表す場合は、基本的には自動詞です。

前置詞の存在

  • 自動詞は目的語を取らないので、動作の対象を表現するには前置詞を使います。
    • 自動詞例:He looked at the picture. (彼は絵を見た)
    • 他動詞例:He painted the picture. (彼は絵を描いた)

日本語では分からない

日本語には自動詞・他動詞と言う概念がありませんので、日本語に訳しても全く自動詞と他動詞の違いは理解できません。
ですので、何が自動詞で何が他動詞なのかは英語を日本語に訳しても良くわからないのです。

実際の例を見てみましょう。

下記の中で正しいのもは〇間違ったものは✖を付けてください。

1: We discussed about this problem.
2: We talked about this problem.
3: I discussed the problem with my friends.
4: He talks about English as a Native speaker.
5: We discussed COVID-19 with my friend.
6: He was talking to my neighbors.

正解

✖ 1: We discussed about this problem.
〇 2: We talked about this problem.
〇 3: I discussed the problem with my friends.
✖ 4: He talks about English as a Native speaker.
〇 5: We discussed covid19 with my friend.
✖ 6: He was talking to my neighbors.

解説

1: 「discusse」は他動詞ですので前置詞の「about 」が必要ありません。
2: 「talk」は自動詞で、前置詞の「about」が必要です。
3: 「discusse」は他動詞ですので、そのまま目的語の「the problem」が付きます。
4: 「talk」は他動詞で、前置詞の「about」が必要ありません。
5: 「discusse」は他動詞ですので、そのまま目的語の「covid19」が付きます。
6: 「talk」は自動詞で、前置詞の「to」が必要です。

「discusse」は他動詞だから、前置詞はいりませんので、1: は不正解になります。
「talk」は他動詞と自動詞の2つが存在します。
4: は自動詞としての使っていますので、前置詞は必要ありません。
6: は他動詞として使っていますので、前置詞「to」が必要になります。

この例を見ますと、何となく自動詞は前置詞が必要で、他動詞はそのまま目的語が来るとまでわかるけど、「talk」は他動詞になったり自動詞になったりで良く分からない。
あ~やっぱり英語は分からない!なんてならないで下さい。

He looks at me.
I like English.
I know about him.

上記の英文を見ると、だいたいの人が何となく違和感を感じると思います。

He looks at me.
I like English.
I know him.

と言った方が自然だと感じますよね。
ちなみに「look」は目的語の前に前置詞の「at」があるので自動詞であとは他動詞になります。

日本語にしたらどれもただの動詞でしかありません。
こんな風に自動詞・他動詞は感覚的に違和感を感じるまで辞書を頼りに覚えるしか方法がありません。

辞書で動詞を調べるとある程度分かる

動詞が自動詞か他動詞かは辞書で「vt (他動詞)」または「vi (自動詞)」の略語で示されることが多いです。

辞書で動詞を調べた時に「~に」「~を」「~が」などが付いていますと、他動詞になります。

実際に「watch」をweblioで調べてみましょう。
watch他動詞

とこんな風に辞書で調べますと、他動詞・自動詞と書かれていますので、すぐに分かります。

ですが、「watch」には自動詞としての使用方法も存在します。

watch自動詞

良く知られている「watch」の使い方に、Watch out! (気を付けて!)がありますね!
目的語を取っていないので自動詞です。

自動詞と他動詞の両方の意味を持つ動詞

多くの動詞が自動詞と他動詞の両方の使い方をする場合が「watch」のようにあります。
ですので、動詞だけ見てこれは自動詞、これは他動詞と決めつける事はできません。

英会話をしていると、使用している動詞の使い方が圧倒的に他動詞として使っている場合が多いのですが、自動詞も使います。
では自動詞と他動詞をどう覚えたらいいのと感じてしまいます。

日本語にしてしまうと、他動詞も自動詞もありませんので直さら分かりません。
実際ネイティブも自動詞と他動詞を意識して話しているわけではありません。

つまり、自動詞と他動詞を単語で覚える事は全く意味がありません。
簡単な見分け方だけ覚えていればOKです。

自動詞---目的語を取らない。
他動詞---目的語が必要。

自動詞はそのあとに前置詞が来る場合が多いので、動詞と共に前置詞とセットで覚えている動詞は自動詞です。
英語を話していて無意識に、ここに前置詞が来ないと違和感がある。(自動詞)

後に前置詞が来ると違和感がある。(他動詞)
そんな感覚が自然に出てきたらかなり英会話が上達した証拠です。

そこまで来たら、もう自動詞・他動詞なんて覚える必要はありません。
それまでは、意識して覚えましょう。

両方で使える動詞

同じ動詞が自動詞にも他動詞にもなりうる場合があります。これらは文脈によって自動詞か他動詞かが決まります。

  • Open
    • 自動詞:The door opened. (ドアが開いた)
    • 他動詞:She opened the door. (彼女はドアを開けた)
  • Break
    • 自動詞:The glass broke. (ガラスが割れた)
    • 他動詞:He broke the glass. (彼はガラスを割った)
  • Stop
    • 自動詞:The car stopped suddenly. (車が突然止まった)
    • 他動詞:He stopped the car. (彼は車を止めた)

自動詞・他動詞のまとめと使い分け練習

使い分け練習:

  1. 自動詞:The bird flew away.
    他動詞:She flew the plane.
  2. 自動詞:The ice melted in the sun.
    他動詞:He melted the butter in the pan.
  3. 自動詞:The meeting ended at 5 PM.
    他動詞:She ended the meeting early.

まとめ:

  • 自動詞は目的語が不要で、動作が完結する動詞。例:"The cat slept."
  • 他動詞は目的語が必要で、動作が対象に及ぶ動詞。例:"She fed the cat."

このように、動詞の使い方を文脈に応じて確認することで、適切に使い分けることができます。

自動詞・他動詞はその都度確認する

自動詞・他動詞が感覚的に分かるまでは、気になった動詞が出てきたら細目に辞書を引いて確認するを繰り返すだけです。
そのような地道が努力がある程度積もれば、自然に自動詞と他動詞の使い方が身に付きますので、意識しなくても正確な動詞の使い方ができるようになります。

自動詞・他動詞を説明しているサイトを見ますと、いろんな動詞を羅列していますが、それを覚えても動詞はたくさんありますのであまり意味はありません。
自動詞と他動詞の違いの感覚を覚えて、実際に動詞を使う時に面倒でも気になったら辞書を引いて、自動詞か他動詞かを確かめる作業が必要です。

地味な努力無しに、自動詞・他動詞を使い分ける事は絶対にできません。
見分け方は分かっても実際に使えなければ意味がありませんので、あくまでも自動詞・他動詞は正確な動詞の使い方を知るための道具と思って下さい。

更に理解を深める自動詞・他動詞の問題

問題:

The baby cried all night.

  • 自動詞 or 他動詞?

解答:

自動詞

解説:

「cried」は「泣く」という行為そのものであり、動作の対象(目的語)はありません。
動作がそのまま完結しているため自動詞です。

2. 問題:

She bought a new dress yesterday.

  • 自動詞 or 他動詞?

解答:

他動詞

解説:

「bought」は「何を買ったのか」を示す目的語(a new dress)を必要としています。
この場合、彼女が買った「新しいドレス」が動作の対象となるので、他動詞です。

3. 問題:

The cat jumped onto the table.

  • 自動詞 or 他動詞?

解答:

自動詞

解説:

「jumped」は「飛び跳ねる」という動作であり、特定の対象(目的語)を直接取っていません。
「onto the table」は前置詞句で場所を示しているに過ぎないため、この動詞は自動詞です。

4. 問題:

He closed the door quietly.

  • 自動詞 or 他動詞?

解答:

他動詞

解説:

「closed」は「何を閉めたのか」という目的語(the door)を伴っています。
動作がドアに及んでいるため、他動詞です。

5. 問題:

The leaves fell from the tree.

  • 自動詞 or 他動詞?

解答:

自動詞

解説:

「fell」は「落ちる」という動作そのもので、特定の目的語を取っていません。
「from the tree」は場所や起点を示しているだけなので、自動詞です。

6. 問題:

She gave him a gift.

  • 自動詞 or 他動詞?

解答:

他動詞

解説:

「gave」は「誰に何を与えたのか」を示す目的語を必要とします。
この場合、「gift(贈り物)」が直接の目的語であり、「him(彼)」が間接目的語として動作の受け手を示しています。したがって、他動詞です。

7. 問題:

The cake baked in the oven for 30 minutes.

  • 自動詞 or 他動詞?

解答:

自動詞

解説:

「baked」は「焼ける」という自動的なプロセスを示しており、特定の目的語がありません。
この場合、ケーキが自ら焼ける動作を行っているため、自動詞です。

8. 問題:

He washed the car in the garage.

  • 自動詞 or 他動詞?

解答:

他動詞

解説:

「washed」は「何を洗ったのか」という目的語(the car)を必要としています。
この場合、車が洗われる対象であるため、他動詞です。

以上の問題を通じて、自動詞と他動詞の使い分けを練習しましょう。
解答の際には、目的語の有無や動作の影響がどこに及んでいるのかを考慮すると分かりやすくなります。

 

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